フランス:ランス】行っちゃったルーブル美術館別館

フランス

先日行ってきた、ルーブル美術館。

そして、ルーブル美術館に置かれてなかったドラクロワ「民衆を導く自由の女神」

調べたら、ランスっていうところにルーブル美術館の別館が2012年12月に出来て、
目玉として5年間はそっちに展示されている模様でした。

パリ郊外のランスにつくられたルーブル美術館別館

最初、ランスってどこだ!?って感じでした。
フランスにはランスが「Reims」と「Lens」の2つあって、
「Reims」の方がシャンパーニュや大聖堂で有名なようですが、
このルーブル美術館の別館が出来たのは「Lens」の方。
Lens_map

パリの次は、すぐにベルギーに行く気満々だったのですが、
地図で見れば「Lens」は、ベルギーとの国境間近にあります。
調べると、そのまま「Lens」から「Lille」経由でベルギーに行けそう。

そして、聞くと、このルーブル美術館別館は、
SANAAという日本人の建築事務所が設計を手掛けていると言います。

しかも、開館して1年間(2013年12月3日まで)はシャトルバスも入場料も無料!!

全く予定にはなかったのですが、なんだか面白そう。
これもなんかの縁じゃないかと思い、急遽予定変更し行ってきました!

そもそも、ルーブルがなんで郊外に分館なんか作ったのか、
いろんなホームページの情報を統合すると、

・他の美術館に貸しても貸しても余るくらいの美術品を持っているルーブルは、
‐ルーブル美術館は膨大な美術品(約40万点弱?)を持っているが、
‐実際に、ルーブル美術館に展示できているのは10%以下(約3万5千点?)
・ルーブルの入場者数の増加および産業経済振興を狙うべく、
・過疎化しているランスに分館を造ることを、2004年に時の首相が決めたようです

フランス政府の施策にまんまとはまってしまいました。
まぁそれも良し。

Lens(ランス)駅到着、いざ美術館へ

そんな大きくないLensの駅に着くと、
IMGP6899.JPG

駅前から、シャトルバスが出ていました。
IMGP6902.JPG

IMGP6903.JPG

それに乗って5分程で、ルーブル・ランスに到着します。
歩いても20分くらいあれば着けそうな道のりでした。
IMGP6986.JPG

 

日本人建築家が設計したルーブル・ランス

これが、日本人建築家が設計した、ルーブル・ランスです。
IMGP6904.JPG

IMGP6983.JPG

IMGP6984.JPG

セキュリティチェックをして、館内へ。

この美術館の特筆すべきは1つは展示方法。

時系列に並べられた美術作品

「Galerie du temps 時のギャラリー」と呼ばれる部屋には、
紀元前3500年頃から19世紀半ばまで、年代別に、200を超える作品が展示されています。
IMGP6982.JPG

IMGP6916.JPG

壁には、年代を表す目盛りがありました。
IMGP6919.JPG

多くの美術館が分野別に展示しているのと違って、
時代の移り変わりが分かったり、
同時期における比較が出来て面白いなと思いました。
IMGP6981.JPG

ここルーブル・ランスは所蔵作品を独自に保有しておらず、
1年間に2割ずつ作品を入れ替えていくようです。

公開されている収蔵庫スペース

そして、地下のスペースでは、収蔵庫スペースの様子も公開しています。
IMGP6988.JPG

IMGP6991.JPG

なんだか、他では見れない部分が見れるって、嬉しいですよね。

操作性にも優れたオーディオガイド

もう1つ凄いなと思ったのはオーディオガイド。
IMGP6908.JPG

入場に加えて、オーディオガイドも無料だったので、
英語・ドイツ語・フランス語しかなかったのですが、借りてみました。

これ、3次元に実際の作品の配置を再現して有り、
タッチパネル式で、感覚的に操作することが出来る優れモノでした。
IMGP6913.JPG

IMGP6920.JPG

作品名に始まり、特別な作品はボタン一つで説明を聞くことが出来る。
テーマ別に、疑似ツアーの様なことも出来る。
なんだか次世代の美術館だなと感心させられました。
IMGP6980.JPG

民衆を導く自由の女神とご対面

そんなこんなお目当てだった「民衆を導く自由の女神」
近代美術と言うことで、一番奥に鎮座していました。
IMGP6960.JPG

一度、落書きされてしまったということですが、
本当に触れる距離で見ることが出来ます。
IMGP6966.JPG

他には、「春」や「夏」と言った作品も、
今はこの別館に展示されています。
IMGP6979.JPG

+++++++
美術館自体も他と違う趣向を凝らしていて面白かったですが、
フランスのちょっとした郊外の街の様子も見れて、 楽しかったです。

ルーブル美術館、このランスだけでなく、
アラブ首長国連邦のアブダビにも別館を建築中とのこと。

何故アラブ首長国連邦かと言うとオイルマネーの影響も多分にありそうですが、
美術館のこういう戦略も個人的には面白いなって感じました。

そんな、ランス(Lens)訪問。
この日、ローカル線でLilleまで行って、Lilleで宿泊。
翌日、LilleからEuroline(バス)で、ブリュッセルに抜けていったのでした。

P.S.ランスを抜けたリールで草間弥生さんの作品発見

▼Lilleには、直島のかぼちゃのオブジェで有名な草間彌生さんの作品が公園にありました
IMGP7020.JPG

P.S.2 パリからランス経由ベルギーへの行き方

<参考:パリ→ランス→リール→ブリュッセル(ベルギー)>
・パリ→ランス(電車)
SNCFにて34ユーロ/1人(週末の為割引料金)
・ランス→リール(電車)
-ローカル線:7.9ユーロ/1人
・リール→ブリュッセル(バス)
EUROLINEで18ユーロ/1人
-そのほかにSNCFのiDBUSという会社も運行してました

コメント