サントリーニ島を後にした僕たちは、
夜行のフェリーでアテネにやって来ました。
思いがけず辿り着いた以来、数日ぶりのピレウス港。
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「メトロの駅ってどこですか?」
そう尋ねると、
オッチャンは「俺について来い」と言って、駅まで連れて行ってくれました。
「どこに行きたいんだ?」「そこならxxで乗り換えるといい。」
とっても親切なオッチャン。
こういうの一つでその国の印象はがらりと変わりますよね。
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近年、財政破綻に陥ったギリシャ。
その中枢が、2000年にオリンピックを開催したアテネ。
財政破綻してから、治安が悪化しているという噂を耳にし、
あまりいい印象を持っていませんでした。
しかも、財政破綻してるのに、公務員改革法案が通らなかったり、
「他のEU諸国が助けてくれない」的な世論が強いと耳にして、
更にあんまいい印象を持っていなかったのが正直なところでした。
確かに、さて列車に乗ろうと思った時に、その落書きにはビックリします。
うっわー…
噂通りだなと言う空気を感じながら、
駅から30分程歩いて宿に向かってみました。
すると、
意外と歩いている限りはそんな治安の悪さをこれっぽっちも感じない。
「お酒かクスリかで目が飛んでいる人を良く見かける」とも聞いていたものの、
そんなにいっちゃってる人は、3日間の滞在中まったく見かけませんでした。
突然、大声出す人は数人いたんですけど、
それが危ない人なのか国民性なのかはよく分かりませんでした。
仕事無い人が昼間っから路上に溢れているわけでもありませんでした。
ホントにこの国は財政破綻しているのだろうかとすら感じました。
どうして、ギリシャの国が財政破綻へ向かって行ったのかは全く知りませんが、
日本の財政状況を鑑みて、大して日本と変わらないのかもなと思ったりしました。
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「国」っていう存在はよく分からないですね。
自分が良ければいい、と国民が個人最適を選ぶ結果、全体最適を見失う。
国側(代表者側)としても、全体最適を目指しているフリして、
実はその個々人の個人最適の方が重視される傾向にあったりもする。
話が抽象的になって分かりづらくなりましたね。
要は、日本もばら撒きなんかやめて、
真剣に早急に財政立てなおさないとギリシャの二の舞を食うのでは、って、
なんだかギリシャを見てて思ったりしました。
国が破綻したところで、どう生活に影響するんだ、っていうのは、
もうなってみないと分かんないことかもしれないんですけどね。
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話はそれましたが、落書きのだらけの列車、そればっかりに目が行きがちですが、
落書きを消した列車も見かけました。
初めてのアテネで時系列の比較は出来ませんが、
少しずつ良くなろうとしているのかな、と感じました。
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聖闘士星矢しか思い浮かばない、アクロポリスの丘も行ってきました。
みずがめ座だからカミュが好き。
他の漫画に比べて今に残ってない気もするけど、
その時の影響力の大きさは相当なものだった気がしています。
漫画の世界を信じ切り、上に行くまでに12宮殿あるイメージでいたので、
あっけなく上に着いてしまい肩透かしを食らった気分でした。
改修作業自体が景観を壊しているのはもちろんのこと、
遺跡を後世に残していくために必要な作業とはいえ、
あったらしい部分があったりすると興ざめな気分にもなってきます。
やっぱ、僕たちには、遺跡より、自然だな、と改めて実感しました。
何千年前にこんな建物があったっていう事実。
どんな生活が営まれていたんだろう。
華々しく活躍する人もいれば、こき使われる人もいたんだろうな。
そんな当時の生活に思いめぐらせるのが、
遺跡を見る楽しさなのかなと感じたアテネでした。
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