パレスチナ】バンクシーのアート巡り:その先に平和はあるか

パレスチナ

イスラエルのエルサレムから南に10kmの場所ベツレヘム。

ここで、念願の壁画とご対面しました。
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僕が、googleやtwitterでも使用している絵。
書いた人は覆面アーティストBanksy

プロフィールとかはすべて非公開。
ゲリラ的に壁画を描いたり、
自分の作品を有名美術館に展示したりとユニークな活動を行っているアーティストです。

直近では、ニューヨークのセントラルパーク脇で、
こっそり路上販売を行ったのだとか。

その日の売り上げは4万円程度だったけど、
その価値は2,000万円超とも言われているらしい。

面白い人ですよね。

そんな彼の作品が、
パレスチナの街にはたくさん残されています。

イスラエルからパレスチナのベツレヘムに到着し、バスを降りると、
タクシーの客引きの多くが「Banksy?」と聞いてきます。

キリストが産まれたとされる聖誕教会などと並んで、
今では立派な観光資産となっているわけです。

そんな彼は3回この街を訪れたようです。
1回は分離壁が出来る前に、2回は分離壁が出来た後に。

分離壁以外に描かれたバンクシーの壁画

上記の僕が好きな絵は、
分離壁から2-3km程離れたガソリンスタンドの外壁にあります。
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誰が書いたかわからない自由が取れなくなってる自由の女神の壁画がある建物の裏側に。
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テロリストが、爆弾ではなく、花束を投げる。
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アーティストの意図は分かりませんが、なんか好きなんです。
分離壁に近い所にもこれをパロディしたと思われる絵がありました。
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これ以外にも、
街中のちょっとした壁にバンクシーの作品は描かれています。

ホテルの外壁に、少女が兵士を取調べしている絵があったり、
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建物の外壁に鳩の絵があったり、
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ちょっとした工場の壁に天使の手からハートが落ちる絵があったり。
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あぁ
自分の家の壁にも書いて欲しい。。。

分離壁に描かれたバンクシーの壁画

他のバンクシー作品は、分離壁に描かれています。
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こんな柵の裏っ側に、
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隠れていたりもしますが。
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分離壁。
今なお、建設は続いています。

国連が建設の中止を勧告するも、イスラエルは言うことを聞かず。

イスラエルは、これを分離壁とはせず、
「テロから自国民を守るフェンスだ」と主張しています。
実際、これがあるからテロ被害が減ったのだと。

今回の訪問をきっかけに、
あらためてパレスチナ問題について調べてみました。

wikipediaで。

(僕が下手に説明するより、
落ち着いた時に一度wikipediaをじっくり読んだ方が良いかなと思い、
説明は割愛します。。。)

132ヵ国が国家として承認しているのに、
アメリカを筆頭に、日本などは国家として承認していないパレスチナ。

なんだか、wikipediaを読むと個人的には、
パレスチナの行動だけ「テロ」と敵視されることに少し違和感を感じました。

「正義って何だろう?」
「平和になるにはどうしたらいいんだろう?」

ベルリンの壁の様なことが、
また別の地で繰り返されていることにも、複雑な気分になりました。

しかも高さはベルリンの壁の2倍以上は余裕であります。
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(▼参考:こちらがベルリンの壁。)
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Banksyの作品もこの壁がなくなる希望を託すべく、
この壁に壁画を描いたのかなと感じました。

もう残ってはいないようですが、
壁に穴が開いて向こうの世界が見えるという壁画。
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Banksyの作品といえど、覆面故か、
上書きされてしまったり、消されてしまったものも複数あります。
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分離壁に描かれたバンクシー以外の壁画

もちろんバンクシーに限らず、上書きされた絵は多数あります。

こちらの絵は、
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今はこの絵画の下となってしまったようです。
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そう、ベルリンの壁のイーストサイドギャラリー張りに、
この壁画とその周辺には世界中のアーティスト・市民の絵やメッセージが書き巡らされています。
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「FREE PALESTINE」

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果たしてその日はくるのか。
そう願って大人しく待つ人もいれば、武力に訴える人もいる。

行ったのが、ガザではなくベツレヘムだったかもしれませんが、
分離壁を除けば、住んでいる人も街の空気も、何ら他の国と変わらないんです。

ここに住んでいる人が望むことは何なんだろう。

いっそ壁を取っ払って一時的に抗争の原因になるんだったら、
今のバランスを取っていた方が幸せなのか。

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そんなことすら考えさせられました。

Wall and piece

僕が持っているBanksyの写真集。

PieceはPeaceとかかっているのかなと思いながら、
争いのないPeaceな世の中はいつの日か来るんだろうか、とか、
張本人たちは、
どこか妥協点を見つけてまで争いがなくなることをホントに望んでいるのか、とか、
なんだか考えさせられたパレスチナでした。

何はともあれ、Flower Chucker見れて良かった!

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参考:ベツレヘムの行き方と観光について

●エルサレムからベツレヘム
ダマスカス門の前にあるバス停から、21番のバスに乗って終点まで行くとベツレヘムです。
1人7.3新シュケル

●ベツレヘムの観光について
バスを降りるとタクシーの運ちゃんが寄ってきます。
僕たちは、Banksyを回ってもらって聖誕教会までで70新シュケルでした。
Banksyを回って、聖誕教会まで行って戻ってくるのだと100シュケルとのこと。

BanksyはFlower Chuckerと天使の絵以外は、徒歩15分圏内に全てあります。
聖誕教会までも歩いて2kmない位です。
聖誕教会からFlower Chuckerと天使の絵は、これも1-2km。
絵の場所が分かっていて、時間に余裕があれば、自力で行くのもまた一つかと思いました。

コメント

  1. […] 】 エルサレムに輪をかけて複雑な気分になりました。 ○壁を見上げて平和を祈りました。念願のバンクシーの壁画ともご対面。 ○でもそこにも普通の生活が営まれています。スタバ( […]

  2. […] パレスチナ】バンクシーのアート巡り:その先に平和はあるかイスラエルのエルサレムから南に10kmの場所ベツレヘム。ここで、念願の壁画とご対面しました。僕が、googleやtwitterでも使 […]