「世界一周航空券」は長期旅行者におススメか

旅の終わりも見えてきたところで、
スペインの話に移る前にちょっと息抜き。

使ってみてどう?世界一周航空券

僕たちは、世界一周航空券を使って旅をしています。

行く前にLCC等を使うのと比べて、
世界一周航空券を使うことを選択しました。

じゃぁ振り返ってみて世界一周航空券ってどうなのよ?と。

「『世界一周航空券』はおススメか」って話なのですが、
もう一回、「1年の旅」に行くとしたら…

世界一周航空券は、使わないかな。

うん。多分、使わないです。

「ビジネスクラスに乗ってみたい」って思って選びましたが、
ビジネスクラスを体験してみちゃった今、次回は使わないかなって思います。

それと、2カ月程度の短期の旅だったら使うかもしれないけど、
6カ月を超える長期の旅だったら使わないです。

2カ月で使うとしても、アメリカンエアラインを窓口ではなく、
日系航空会社を窓口にしたいなと思ってます。

良いこともあったけど、
面倒なことも多いことを実感しました。

世界一周航空券の良さとは?

そもそも初めての人には、
世界一周航空券って何?って話ですよね。

世界一周航空券は、1年間に最大16区間移動できるチケットです。
但し、1大陸内の制限回数があったり、
陸路で移動しても1区間にカウントされたりと細かいルールが多々あります。

大分めんどくさいルールがあるのですが、メリットもそれなりにあります。
1.上手く活用すれば、大分経済的に飛べる
2.次の航空券が確保されている

1.上手く活用すれば、大分経済的に飛べる
世界一周航空券は、エコノミーで約50万円、ビジネスで約100万円です。
もし、16回フルフルで乗れば、
エコノミーを1回約3万円、ビジネスを1回約6万円で乗ることが出来ます。

どのシーズンでも利用できるので、繁忙期に乗ればよりコストメリットがあります。
特にビジネスクラスにこの値段で乗ることは破格だと思います。

しかも、マイルが貯まる!
僕たちは旅の途中ですが、既に5万マイルは溜まっています。

2.次の航空券が確保されている
もう一つ意外と便利なのは次のチケットがあるということ。
ブラジルなど、国によっては入国の際に出国のチケットが必要だったりします。
そんな場合に、次のチケットがあるというのは意外と便利だったりします。

ただ、このメリットは、世界一周航空券を持っていなくても、
キャンセル無料の航空会社で一度予約してキャンセルするなど、
抜け道は色々あるので、補足程度ですかね。

それでも経済的なメリットだけで十分いいチケットに思えます。
ただ、旅人の多くは、
「1年間」と言う期限と最初からのルートの確定を嫌い、
LCC等を選ぶ人も多いと言うのが実情です。
「世界一周航空券」を途中で捨てる旅人も多く会いました。

使い勝手がイマイチな世界一周航空券

僕も、次行くなら「世界一周航空券は、使わない」って感じたのはなぜか。

「1年間」と言う期限は、確かに世界を見るには短いけど、
メリハリある旅にするため1年と言う期間は、
元々期限を決めていた僕としてはデメリットではないと感じていました。

デメリットだと感じたのは「変更の手間」と「ルートへの影響が大きい」ことです。

僕たちは、ワンワールドの世界一周航空券をネットで試算し、
アメリカンエアラインで購入しました。
(JALで買うより、1人5万円程アメリカンエアラインの方が安かったんです。)

「ルートを変えずに、日付だけの変更なら無料で出来ます。」

それだけを聞いていたので気楽に構えていたのですが、
海外のアメリカンエアラインのオフィスに、出来ない英語で頑張ってかけてみても
向こうは世界一周航空券のことなんかほとんど知りません。

その結果、変更を依頼しても、変更が完全にはシステムに反映されておらず、
空港でe-ticketが紙のチケットの束になって再発行されたり、
紙のチケットをe-ticketで発行し直してほしいと依頼しても「出来ない」と拒否されたり、
「出来ない」と拒否されたはずが、他の国ではe-ticketで再発行してくれたり。

ある時イースター島からリマへの直行便がなくなったと言われ、
オーストラリアで手続きしたものの、後々ボリビアで3ドル請求されることになったり。

途中、Skypeでアメリカンエアラインの日本窓口にかけるようになってからは、
コミュニケーションミスは減ったものの、
それでもいざ変更しようとすると、一回の電話で余裕で30分くらいかかったりします。

対応してくれる担当者も様々。
良い担当者ももちろんいましたが、
日本品質のサービスを期待するとイラっとすることもしばしばありました。

JALを窓口にしていたらどういう対応なのか分かりませんが、
あまり人におススメできる状況ではありませんでした。

それに加えて、世界一周航空券のルール上、ルートへ制約がかかってきます。

ついつい貧乏根性を働かせ、
「16区間飛行機に乗ってやるぞ」と意気込むと、
僕たちのように不思議なルートになります。

例えば、南米で言えば、
サンパウロを基点に、サルバドール⇒アマゾン⇒イグアス⇒サンパウロとぐるり、
サンチアゴを基点に、ラパス⇒ウユニ⇒パタゴニア⇒サンチアゴとぐるり、
リマを基点に、ナスカ⇒クスコ⇒リマ⇒ガラパゴス⇒リマとぐるり。

より大きな地図で せかいつながる行程 を表示
(青線が世界一周航空券、他の色は別途手配の航空券orバスです。)

ぐるっと同じところに戻ってくる必要があるので時に無駄を生みます。
世界一周航空券は、
陸路で違う空港に移動しても、それも1区間とカウントされてしまうのです。

でも、ビジネスクラスのフライト無駄にしたくないし…^^;
僕たちは陸路でペルーが目と鼻の先にありながら、わざわざ戻ったりもしました。

「陸路移動区間も1区間とカウントする」ってルールなくなればいいのに。

まぁ上手く陸路移動区間を組み合わせれば問題ないのですが、
その分、経済的メリットが損なわれるので、何とも悩ましいところです。

長期になれば日付もルートも未定。
その中で世界一周航空券は使い勝手の悪さを感じました。

おススメするならビジネスクラス短期世界一周

そんなわけで、僕が長期の旅行を計画している人に尋ねられたら、
きっと個別にチケットを手配することをお勧めしちゃいます。

その方が余計な時間を使わなくてすみます。
今は陸路移動手段も豊富なので、同じかより安い値段で旅できるはずです。
「変更しなきゃ」っていう心理的プレッシャーもなくて、快適です。
最初は1年でいいかなって思ってたのに、
旅の期間を延長する人がそこそこいるのも事実ですし。

ただ、世界一周航空券はイマイチなのか?って聞かれると、
そうでもないと思います。

最初にも書きましたが、2カ月程度の世界一周で使うならいいと思ってます。
特にビジネスクラスは乗るだけの価値はあるなぁって思いました。

欠点は変更の手間・ルートへの制約ですが、
2カ月なら変更の必要性も殆ど生じないだろうし、
どこかを拠点に陸路で大きく動くこともないかなと思うので。

うん。
僕たちの旅はあと1ヶ月ほどで終わっちゃいますが、
いずれ2カ月くらいの短期で世界一周旅行2回目に出かけるのはありだな~って思ってます。

どんな旅をするかは、各個人の自由。
個人的な世界一周航空券への雑感でした。

コメント

  1. ぶん より:

    初めまして。私たちも世界一周に行きたいので、色々参考にさせていただいています。
    質問があるのですが
    世界一周航空券購入時の記事では
    「ワンワールドのチケットであれば、JALがその後の窓口として対応してくれる」
    とあったのですが、この記事ではアメリカンエアラインの日本窓口に連絡されていたと書かれています。
    JALの窓口でなにか問題があったということでしょうか?
    半年以上前の記事にコメントして恐縮なのですが、差支えなければ教えて頂けるとありがたいです。
    よろしくお願いします。

    • 2310 より:

      ぶんさん、
      はじめまして。コメントありがとうございます!
      確かにそうですよね。混乱する記載ですみません。
      「JALが窓口として対応してくれる」と聞いてはいたのですが、結果的には途中からSKYPEでアメリカンエアライン(AA)の日本窓口に連絡していました。一番の理由は、旅の前半、オーストラリアにいた際、現地で変更したら紙のチケットに変更されてしまいAAでしか対応できなくなってしまったことです。途中、Eチケットには戻りましたが、そのままAAに連絡していました。もう一つあるとすると、購入するときにJALとAAで値段が違ったのですが、その件でJALに電話した際に埒があかず、JALに連絡する気もあまり起きなかったということもあります。なので、JALが窓口として対応してくれるかの真偽は未確認です。

      • ぶん より:

        丁寧に教えて頂きましてありがとうございました。
        検討するときに参考させていただきたいと思います。
        ありがとうございました。